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東京駅、丸の内駅舎の復原工事

2012年に行われた、

東京駅丸の内駅舎の復原工事をご紹介します。

明治41年(1908年)3月に着工し、大正3年(1914年)12月に開業した日本の玄関口、東京駅。

丸の内駅舎は日本の近代化を担う首都東京に誕生した中央駅として、数々の歴史の場面を眺めながら、日本を代表するビジネス街とともに発展してきました。

100年の歳月を経て、平成24年(2012年)、国指定重要文化財である丸の内駅舎は創建当時の姿に復原されました。

復原された北ドーム内壁

八方位を飾る干支は当時漆喰でしたが、落下防止のためガラス繊維強化石膏(GRG)で、鷲の像は繊維強化プラスチックで再現してあります。現場調合の漆喰の為、季節、作業面積等により、のり、すさの調整が容易に出来ます。また現場引きの蛇腹は貼り物と違い、継ぎ目が一切ない一本物である事に価値があります。

干支のレリーフ

干支の彫刻は、ドーム内の8カ所のコーナーに、その干支の方位に従って十二支のうち八支の彫刻が配置されています。残りの四支、子(ねずみ/北)、卯(うさぎ/東)、午(うま/南)、酉(とり/西)は省かれています。いずれも灰緑色をバックにガラス繊維強化石膏(GRG)で作られています。

漆喰塗(ドーム内部見上げ)

戦災で傷んだ漆喰塗を調査の上、復原しています。

保存・復原工事の様子

効率化が優先される現代技術の中で、失われつつある漆喰や擬石塗等の左官、銅板葺等の板金の特殊技能を活かし、かつ現代の技術(安全技術含む)を採り入れ、保存・復原に努めます。 明治・大正の創建時の技術と、昭和・平成の現代の技術が、丸の内駅舎に結集され、将来へ継承されていきます。

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